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和食をこよなく愛するライターお勧め!東京の「新・割烹スタイル」レストラン

近年、ヘルシーフードとして海外からも高く評価されている「和食」。せっかく日本に訪れたからには、現地でしか味わえない食材や伝統的な和の調理法を存分に楽しみたいものですよね。 しかし、「和食」と一口にいってもカジュアルな定食屋から割烹店、カウンターで楽しむ寿司や鉄板焼きなど、その内容は様々。短い滞在時間の中でどの料理を選べばいいのかと、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。そんな訪日旅行客の皆さんにお勧め!和食の醍醐味を一通り、それも一度に楽しむことができる夢のようなレストランをご紹介します。

2018.08.23
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新・割烹スタイルの和食レストラン「Sudachi」

東京、南青山にある日本料理店「Sudachi」は、ミシュラン一つ星を獲得し、日本の2大エアラインの一つであるANA(全日本空輸)の機内食を監修した経歴を持つ「ラ・ボンバンス」のセカンドラインとして2014年にオープンしたお店です。
昨今、日本では予約困難店が増え続けています。それは席数の少ない和食店に顕著で、ミシュランの星がついた途端に数ヶ月先まで予約が埋まり、電話さえ繋がらないというお店もあるほどです。
そんな中、本店の技術をしっかりと継承するセカンド店への注目が高まっているように感じています。ベースのコンセプトはそのままに、食べ手のニーズに応えるようにプラスアルファの付加価値を加えていくセカンド店は、本店より人気が出ることもしばしば。
そしてまさに、『若手料理人、一人一人に光が当たる巣立ち(sudachi)のステージを』と、オープンしたこのSudachiも、これから予約困難になるだろうと思われるお店の一つなのです。

あらゆるシーンに対応する和の空間とメニュー構成

ひっそりと佇むビルの階段を地下へと一歩ずつ降りて、重厚なガラス扉を開く。すると、目の前に飛び込んでくるオープンキッチンの活気に私はいつも口元が緩んでしまいます。
ぐるりと囲む10席のカウンター席は少しだけ低く設計されていて、初めて訪れた時からどこかホッと寛げるように工夫されています。
パーテーションで仕切られた奥には個室のテーブル席も完備されていて、プライベートな空間を求める人にももってこい。
気の置けない友人との食事会はもちろん、私は訪日旅行客の方をおもてなしする際にもこのお店をよく利用します。
ダウンライトで照らされた店内はリラックス感をもたらしながらも決して暗すぎず、期待に満ちた同行者の横顔を眺める度、「このお店を選んで良かった」と私は思うのです。

メニューはコース料理のみ。昼は8品4,800円(税込)と11品8,000円(税込)の2種類から選ぶことができ、どちらも前菜の盛り合わせから魚、肉料理までフルで楽しむことができます。
夜は27品17,820円(税込)の寿司コースと、11品12,960円(税込)の会席コース。会席コースは全国から仕入れた旬の食材を使用した創作和食ですが、その品々は王道の日本料理にとどまらず、時にはフランス料理を彷彿させるような一皿にも出会えるのがポイント。
メニュー表(英語表記あり)には食材のみが記載されており、「次はどんな料理なのだろう」と想像を掻き立てられるのも楽しみの一つです。訪日旅行客の皆さんには難しいかもしれませんが、一皿一皿をクイズ形式で記したメニュー表(日本語表記のみ)もあります。

和食ならではの繊細さと華やかさを感じて

私が和食を愛する理由の一つは、フルコースを通じて「華やかさ」と「繊細さ」の両方を感じられることです。フレンチように煌びやかな豪華さやガツンとした濃厚さこそありませんが、慎ましやかな盛り付けや凜とした味わいは、奥ゆかしさを重んじる日本の美徳を表しているように感じるのです。
Sudachiでは、四季の移ろいを感じさせながら空腹を掻き立てるような先付けに始まり、5〜6種の前菜を盛り合わせた一皿がまず提供されます。シソの花の紫や木の芽の緑など、それぞれ素材の味を引き立てるための繊細なスパイスが使用されているので、是非味覚を研ぎ澄まして味わってみていください。
椀物には、蓋の裏に鶴や富士山など日本ならではの絵が金箔で描かれているのも必見。Sudachiのお出汁は雑味を一切感じさせないまろやかさとコク深さが特長的です。はじめの一口と、食材に箸を入れて旨みが溶け出してからの味のグラデーションも和食ならではの楽しみですよ。

豊富なドリンクメニューにも注目!

繊細な味付けがなされている和食は、合わせるドリンク一つで味の広がり方が変わっていきます。
Sudachiにはビール、日本酒、焼酎、ワインとあらゆるジャンルの酒が幅広く取り揃えられており、どんな要望にも柔軟に答えてくれるので安心。中でも日本酒のレパートリーには目を見張るものがあり、華やかなものからキレの良いものまでテイストの異なる銘柄が数多くあります。
迷った時には料理とぴったりの一杯を店がセレクトする「デギュスタシオンセット」4,000円~(税込)もお勧め。ワインと組み合わせてのオーダーも可能なので、その日の気分やメニュー構成とともに相談してみるのも良いかもしれませんね。

日本ならではの「握り寿司」も堪能

「割烹店で寿司も食べられる」、というと、寿司のクオリティにはあまり期待しないケースも多いのが本音。けれどSudachiの握り鮨は、その思い込みを見事に裏切ってくれます。
小ぶりなシャリは、酸味の効いた酢の塩梅が口の中を程よくリセットし、あとに続く焼き物や天ぷらなどの魚料理へと綺麗に導いてくれるのです。
江戸前ならではの丁寧な仕事を施したネタは季節によって異なりますが、どの握りも香りがしっかりと立っていて食欲を煽ってくれます。

ジャンルの垣根を超えた一皿もお楽しみに

伝統的な日本料理店では、肉料理は提供されないことがほとんど。しかし、日本で飼育された肉は繊細でコク深く、是非とも訪日旅行客の皆さんに味わってほしい食材のひとつです。そして、そんな我儘を叶えてくれるのがこのSudachi。
肉料理は煮物の位置付けとして鍋料理が提供されることもあれば、時には赤ワインを使ったソースで仕上げるなどフレンチスタイルの一皿もあります。
「和食でありながら時にはジャンルの垣根も越えていく」というラ・ボンバンスのコンセプトが、そのままに体現されていると言ってもいいかもしれません。

新・割烹スタイルは最後まで飽きさせない!

鍋の中で湯気に包まれながら輝く米粒を見ると、「ああここは日本だ」と私はしみじみ思います。
訪日旅行客の皆さんにとっては、白米と漬物のような食べ方では味気なく感じることも多いかもしれません。けれど、Sudachiの土鍋ご飯は季節の食材とともに炊き込まれたり、鯛茶漬けとして提供されたりと一工夫を加えています。
食べきれなければおにぎりにして持ち帰ることもでき、冷めても尚米のうまみを感じることができるのでお勧めです。
名物デザートの「白いコーヒー」もまた必食の一皿。緩急のついた料理を食べつくし半ば余韻に浸りきっているこの頃でも、思わず背筋をピンと伸ばして味わいたくなる一品です。

sudachi-スダチ-

正統派の日本料理店で、渾身の一皿を黙々と味わう時間も私は好きです。けれど、せっかく日本へ訪れたのならば、和を感じる料理をあれこれと楽しんでほしいとも私は思います。気の置けない友人や家族と語らいながら味わう時間こそが食事の醍醐味ではないでしょうか。「大切な友達(dachi)との語らいを、もっと素(su)の自分で楽しんで欲しい。」「Sudachi」の店名に込められたもう一つの秘密を、是非あらゆる和食を堪能しながら体感してほしいと思います。

※本記事の情報は執筆時または公開時のものであり、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

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Writer: 平林玲美

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