
世界遺産とは、人類共通の宝・財産として後世まで守っていくべき貴重な文化財(文化遺産)や自然(自然遺産)のこと。2020年現在、日本には23件の世界遺産が登録されています。今回は、その中から5つの世界遺産をご紹介いたします。
1. 知床(しれとこ) (北海道)
日本最後の秘境とも言われる知床は、北海道東部にあるオホーツク海に突き出た半島。
海と陸の生態系が密接に関わり独特の食物連鎖を形成していること、国際的希少種の生息地や越冬地になっていることなどが評価され、2005年に世界自然遺産に登録されました。
手付かずの自然が残る知床半島は見どころ満載!中でも知床八景として知られる8つの自然景勝地はフォトジェニックな観光スポットとして人気です。
特に人気のある「オシンコシンの滝」は、知床有数の大滝。途中で水の流れが2手に分かれることから「双美の滝」とも呼ばれています。
滝の上にある展望台から眺める、オホーツク海や知床連山の雄大な景色はまさに絶景!
例年2月下旬から3月上旬頃にはライトアップが行われ、闇夜に浮かび上がる幻想的な姿を楽しめます。
豊かな自然に恵まれた知床ですが、実は古代から人々が生活を営んできた場所でもあります。知床半島西部の斜里町(しゃりちょう)は、確認された遺跡数も北海道内で3番目に多い自治体なんですよ。

2. 富岡製糸場と絹産業遺産群 (群馬)
2014年に登録された文化遺産で、日本の製糸業の発展に大きな影響を及ぼした富岡製糸場と日本の養蚕(ようさん)技術の革新に影響を与えた3つの施設から構成されています。一連の遺産群は、19世紀末期の養蚕・製糸業革新に決定的な役割を果たし、高品質生糸(きいと・繭(まゆ)からとったままの、手を加えていない糸)の大量生産化や、絹製品の一般への普及に貢献しました。
1番の見どころである富岡製糸場は、フランスの技術を導入した日本初の本格的製糸工場で1872年に設立されました。
和洋技術を混交して建てられた木骨煉瓦(レンガ)造の繭倉庫や繰糸場など主要施設は、現在も創業当時とほぼ変わらぬ姿で残っています。国宝にも指定されている東置繭所や繰糸場は内部見学も可能なので、ぜひご覧くださいね。

3. 小笠原諸島 (東京)
2011年に世界自然遺産に登録された小笠原諸島は、東京の南南東約1,000kmの太平洋上に浮かぶ大小30余りの島々で形成されています。約5000万年前に諸島が形成され始めて以来、一度も他の大陸や列島と地続きになったことがないため、独自の生態系が育まれてきたことから「東洋のガラパゴス」とも呼ばれています。
小笠原諸島には、メグロやムニンヒメツバキなどの固有の生物・植物が多く生息しています。原生状態を保つ亜熱帯の森や山の中では、島固有の動植物や鳥などをウォッチングしながらハイキングやトレッキングが楽しめます。
また、小笠原諸島はほぼ全域が亜熱帯気候に属し、年間を通してマリンスポーツが楽しめるほどの暖かさ!透明度抜群の海で、シュノーケリングやダイビングなどのマリンアクティビティも楽しめます。
ライターはまだ行ったことがないのですが、いつかは行ってみたいスポットです。


4. 松下村塾(しょうかそんじゅく) (山口) (明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業)
「明治日本の産業革命遺産」は、幕末から明治時代(1850年ごろ〜1910年ごろ)にかけて西洋諸国からの技術導入により、急速な発展を遂げた炭鉱、鉄鋼業、造船業に関する文化遺産。非西欧世界において初めて、かつ短期間に産業化を成功させた例であり、日本の近代化の歴史を知る上での重要性や価値が認められ、2015年に世界遺産に登録されました。
8県11市にわたる23の構成資産の中でも、山口県にある萩反射炉や、萩城下町、松下村塾などは近代化の原点と言われています。
特に、長州藩(現在の山口県)の武士・吉田松陰(しょういん)が開いた私塾「松下村塾」は、日本における産業革命の担い手となり、日本の近代化に貢献した多くの逸材が学んだ場所として注目されています。
日本が短期間で産業革命を成し遂げた背景には、松陰の教えが大きく影響しているのかもしれません。
もし松下村塾がなく、塾生たちが松陰の下で学ぶことがなかったら、日本は全く異なる道を歩んでいたかもしれないと思うと、松陰の思想が近代日本の形成に与えた影響の大きさを感じずにはいられません。
吉田松陰がまつられている松陰神社

5. 法隆寺地域の仏教建造物 (奈良)
1993年に日本初の世界文化遺産として登録された「法隆寺地域の仏教建造物」は、日本における最古級の仏教寺院群であり、その後1300年にわたる日本の仏教建築の発展に多大な影響を及ぼしてきた貴重な建築物群です。
世界遺産を構成するのは法隆寺の建造物47棟と法起寺の三重塔です。
法隆寺西院の主要建築物である金堂・五重塔・中門・回廊は、7世紀後半から8世紀初頭にかけて建造されたもので、現存する最古級の木造建造物です。これらの建築物は、中国大陸や朝鮮半島にも残存しない初期の仏教建築様式として大変貴重なものとなっています。
法隆寺には国宝、国の重要文化財を含む多くの文化財があるので、日本の文化や歴史に興味がある人にはぜひとも訪れてほしいスポットです。
法隆寺はライターが歴史に興味を持つきっかけとなった寺院なので、奈良にいく時は必ず訪れています。

法起寺の三重塔

世界遺産に登録されている文化財は、日本の成り立ちや歴史、文化を知る上で重要な役割を果たしてきたものばかりです。訪れる前に歴史を学んでおくと、世界遺産探訪がさらに楽しくなりますよ。
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