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大阪で食べたい!大阪伝統野菜5選

2016.04.28

Writer name : Mayuka Ueno

大阪は かつて「天下の台所」と呼ばれたほど食文化が栄えた都市で、大阪独特の野菜も食文化を支えたものの一つです。今回は、特におすすめのなにわ(大阪の古称)の伝統野菜を5つご紹介します。

1. なにわの伝統野菜って

古くから大阪の食文化を支えてきた大阪独特の野菜も、日本の食生活の洋風化が進むにつれて次第に生産されなくなっていきました。「なにわの伝統野菜」は、こうした伝統ある大阪独特の野菜を再び味わってもらおうと、行政と農業者が協力して復活させた野菜です。今では地元の人たちもその動きに賛同し、なにわの伝統野菜を紹介する本や取扱い店、料理に使用する飲食店も増加中だそう。


大阪府環境農林水産部農政室提供


2. 田辺大根

大阪市東住吉区の田辺地区の特産だったことから「田辺大根」と言われるようになった白首大根。他の大根と比べて根部が短く丸みを帯びているのが特徴です。きめ細かな肉質なので、煮物にしても崩れにくく甘くてやわらかに仕上がります。素材の味を引き出す煮物や汁物が多い和食には、欠かせない存在です。また、日本では大根をすりおろしてそばつゆや天ぷらのつゆに薬味として入れることがあります。田辺大根はこのように大根おろしにすると辛味が立つので、醤油ベースの和風だしを使った料理をあっさり食べたいときにも最適。葉部分もクセがなくビタミンCが多く含まれるので、炒めものやみそ汁に入れて味わいます。


大阪府環境農林水産部農政室提供


3. 勝間南瓜(こつまなんきん)

小ぶりで縦溝とコブがあり、果実は水分が多くねっとりしているのが特徴の勝間南瓜。大阪市西成区玉出町(旧勝間村)が発祥の日本かぼちゃです。当初の果皮は緑色ですが、熟すと赤茶色になり甘みが増します。夏に完熟させた勝間南瓜にはビタミンCやカロチン、食物繊維などがたくさん含まれており、冬まで保存しておくのが昔からの習慣でした。緑黄色野菜の少ない冬場には、勝間南瓜は貴重な栄養源だったそう。煮物にしても上品な甘さが引き立ちますが、適度に水分を含んでいるのでポタージュやプリンに加えたり、クッキーなどのお菓子づくりにも向いている野菜です。


4. 天王寺蕪(てんのうじかぶら)

日本最古の和蕪で、普通の蕪と比べて糖度が1.5倍という甘さが特徴の天王寺蕪。大阪市天王寺付近で発祥したことからその名が付けられました。その美味しさは俳人の与謝野蕪村が「名物や蕪の中の天王寺」と詠むほど。肉質が緻密でしまっているので煮崩れしにくく、葉の部分にもビタミンA、B1、B2、C、ミネラルなど栄養がぎっしりつまっています。また、天王寺蕪は皮も葉も美味しいため、捨てることなく昆布と塩で浅漬けにした漬物は、今も特産品として主に大阪で販売されています。このように食材を使い尽くす”始末”の精神は、大阪の食文化の特徴でもあるのです。


大阪府環境農林水産部農政室提供


5. 吹田慈姑(すいたくわい)

吹田市に自生していたことからその名がつけられた吹田慈姑。普通の慈姑よりも小ぶりなので「姫慈姑」とも呼ばれています。そもそも慈姑とはオモダカという植物が進化してできたもので、実から角のような芽がつきます。このことから日本では「お芽でたい野菜」として、昔からおせち料理に使われたりと縁起の良い野菜として知られています。また、えぐみが少なく甘みがあり、栗のような食感の吹田慈姑は、その味の良さから毎年春に皇室に献上されていたという記録も残っています。しかもその献上は1683年から約200年続いたといわれ、天皇にも愛された野菜のひとつ。芽をつけたまま煮物や素揚げにするのが定番ですが、薄切りにしてチップスにしたり、茹でたくわいをマッシュ状にしてポテトサラダのようにしたりと芋のように使えます。


大阪府環境農林水産部農政室提供


6. 鳥飼茄子(とりかいなす)

大阪府摂津市の鳥飼地区で発祥した鳥飼なす。丸茄子の一種で下膨れした形が特徴です。果皮は黒紫色で柔らかく、果肉は緻密で独特の甘みがあります。煮崩れしにくく油との相性が良いので、田楽や揚げ出しなどが定番料理。1900年代初期頃までは特産品として盛んに栽培されていましたが、栽培に手間がかかるため第二次世界大戦中に生産が激減してしまいました。しかし1994年に地元農家の人々が伝統ある鳥飼なすを復活させようと再び栽培を開始。今ではなにわの伝統野菜として小学校の給食に使用されたり、地元の漬物店と協力して鳥飼茄子のワイン漬けを販売したりと、再び特産物として復活の兆しを見せています。


大阪府環境農林水産部農政室提供


いかがでしたか? 大阪には昔から受け継ぐ伝統文化がたくさんあり、その中でも野菜に関しては今回紹介したような質の高いものが揃っています。季節によって出回る野菜は変わりますが、地元の青果店や料理屋でなにわの伝統野菜があったら是非チェックしてみてくださいね。

※本記事の情報は執筆時または公開時のものであり、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

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