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大阪で地元民に人気のおすすめ銭湯5選

2016.06.09

Writer name : KUS

日本の古きよき伝統の大衆公衆浴場「銭湯」。大阪でもまだ多くの銭湯が残っていますが、その中でもノスタルジックな雰囲気を体感できる銭湯を紹介します。

1. 源ヶ橋温泉(げんがはしおんせん)

源ヶ橋温泉は、大阪市の東南部、生野区(いくのく)にある銭湯。1937年頃に建てられた建物は、当時の日本で流行した「昭和モダン」と呼ばれる和洋折衷の文化の面影を残し、「国土の歴史的景観に寄与しているもの」として国指定の有形文化財(建造物)に登録されています。建物外観の特徴は、屋根のシャチホコ(日本の城の屋根にも乗っているこの装飾は、火事から建物を救うと言われる想像上の動物を模したお守りです)。正面入り口の瓦屋根の上には、洋風の窓をはさむ形でニューヨークの自由の女神像を模した彫像(「ニューヨーク」と「入浴」を掛けた言葉遊びだそうです)が一対あります。また、屋内の脱衣所の高い天井は洋風にデコレーションされていますが、脱衣所に面する中庭には「前栽(せんざい)」と呼ばれる小さな和風の庭が造られています。まさに、和と洋がミックスされた昭和初期の文化の香りを味わえる貴重な建築物です。そうしたレトロな建物の雰囲気とは裏腹に、浴室は現代の浴場機能が充実。石造りの浴槽では気泡風呂、オパールの原石を練りこんだ岩造りの浴槽では漢方薬風呂、さらに、電気風呂、スチームサウナ、水風呂などを楽しめます。広い湯船にゆったり浸かり、80年前の日本に思いをはせてみてはいかがでしょうか。ちなみに、施設の名称に「温泉」とありますが、こちらは天然温泉ではありません。

※源ヶ橋温泉【営業時間】3:00 pm - 0:30 am 【休業日】毎週月曜日
©大阪浴場組合



©大阪浴場組合


脱衣所から見える前栽(中庭)

1. 源ヶ橋温泉(げんがはしおんせん)


大阪府公衆浴場組合公式ホームページ

2. 千成温泉(せんなりおんせん)

大阪の下町の風情を残す西成区(にしなりく)の北側に、東西に約1kmも続く「鶴見橋商店街(つるみばししょうてんがい)」があります。食堂や個人商店が軒を連ねているレトロなアーケード街。千成温泉は、その商店街の中央付近にある銭湯です。アーケードに隠れてしまい商店街からは正面入り口しか見えませんが、銭湯の建物としては中規模の大きさ。脱衣所から前栽が見える伝統的な造りの銭湯です。脱衣所の壁には近所にある大衆演劇の劇場の芝居ポスターが張られ、洗濯機と乾燥機が並んでいます。脱衣所には大阪の下町の風情が漂っていますが、浴室の中は雰囲気が一変。とても上品な空間になっています。床は石畳で、石造りの重厚な浴槽が中央に置かれています(全国的には浴槽は浴場の奥にありますが、大阪の銭湯では中央に浴槽があるのが一般的です)。一方、壁はカラフル。男湯と女湯の仕切りの壁はステンドグラス風にメルへンチックな天使の絵が描かれ、反対側の壁はタイルを使った大きなモザイク画で飾られています。また、浴場機能も、蒸し風呂(ミストサウナ)、電気風呂、薬湯、水風呂、打たせ湯と充実しています。ぜひ、脱衣所の下町感と浴室の高級感の両方を味わってください。



2. 千成温泉(せんなりおんせん)


西成浴場組合公式ホームページ(日本語のみ)

3. 第二末広湯(だいにすえひろゆ)

大阪市の北にある淀川区には、昔ながらの銭湯が数多く残っています。その中でも、創業から90年という歴史を誇るのが、第二末広湯です。建物の形は、凸型に出っ張った玄関の両側に前栽がある伝統的な大阪スタイル。玄関上部にあるモザイクで書かれた屋号が「湯広末」と、昔風の右書きになっているところがレトロ感を一層際立たせています。建物の中もレトロな設備がいっぱい。脱衣所の天井には大きな二枚羽根のプロペラ扇風機、女湯の脱衣箱(ロッカー)は木製の年代物、浴室の石造りの浴槽の中では1960年代生まれの気泡発生器がいまでも活躍中です。さらに、浴室の壁面にはクラシカルな題材のタイル絵が描かれています。そんな第二末広湯が90年の長きに渡って続いているのは、「地域のサロン」として親しまれているから。脱衣所の木製のベンチでは、常連さんが世間話に花を咲かせています。それを番台(昔ながらの銭湯のフロント)から見守る店の主は、番台一筋60年のベテラン婦人。風呂のある家が少なかった頃は、赤ちゃん連れのお母さんがゆっくり入浴できるように、番台で赤ちゃんをお守りしていたとか。ここには、人と人が温かくつながってきた歴史が流れています。その歴史を体感し、あなた自身が新たな歴史の1ページを刻んでみてはいかがでしょうか。





3. 第二末広湯(だいにすえひろゆ)


大阪府浴場組合公式ホームページ(日本語のみ)

4. 万代湯(まんだいゆ)

万代湯は、大阪市の南端、住吉区にある銭湯です。玄関のサーモンピンクの屋根には金文字で「万代湯」と屋号が書かれ、「ラドン温泉」の看板が掲げられているのが目印です。暖簾をくぐると、脱衣所の天井ではプロペラ型扇風機が回っています。浴室は石畳で、浴槽も石造り。ちなみに、大阪の銭湯は、浴槽の周囲に段がついているのが一般的です。この段に腰掛け、浴槽の湯を桶に汲んで体を洗います。また、東京の銭湯では入浴前に洗い場のカラン(蛇口)のお湯で体をよく洗うのがマナーとされていますが、大阪の銭湯では入浴前に浴槽の湯を桶で汲んだお湯を体にかける「掛け湯」をしてから入るのがマナーです。入浴をすませたとき、浴槽のお湯とは別に沸かしたお湯を浴びて体を清めることを「上がり湯」といいます。シャワーがなかった昔は、上がり湯専用の小さな「湯鉢」に溜めたお湯を浴びていました。湯鉢は、今ではほとんど見られませんが、万代湯では現役で使用されています。湯鉢から手桶で汲んだ熱いお湯を、隣りにある水鉢の水を加えて好みの温度にして浴びましょう。また、看板にある「ラドン温泉」とは、放射性の気体「ラドンガス」を浴槽に送り、低濃度のラドン浴をすること。各種疾病に効果があるとして1970年代に流行しました。万代湯では、浴室の奥に造られた岩風呂が、電気風呂とラドン温泉になっています。

※写真はイメージです



靴は玄関の下駄箱へ、衣服は脱衣室のロッカーに入れ、施錠し、鍵を手首などに巻いて浴室へ行きましょう

4. 万代湯(まんだいゆ)


大阪府公衆浴場組合公式ホームページ(日本語のみ)

5. 萬歳湯(まんざいゆ)

大阪市の南西部に位置する大正区(たいしょうく)は、沖縄県出身者が多いことで知られ、商店街に沖縄物産店が軒を連ねていることから「リトル沖縄」と呼ばれています。そこにある萬歳湯も、建物の造りこそ大阪の伝統的な銭湯のスタイルではあるものの、屋根瓦や、水色・ピンク・白色と、階ごとに塗り分けられた外観の色使いに沖縄の雰囲気が漂っています。レトロな格子天上の脱衣所にはシーサー(沖縄の魔除けの聖獣を模した彫像)が飾ってあり、浴室の壁面の下部分のタイルも沖縄を思わせるカラフルな色使いです。でも、萬歳湯の一番のお楽しみは、浴室壁面の上部に並んでいるタイル絵の数々。男湯の右手側の仕切り壁には、日本のおとぎ話の絵が4点。正面奥の壁には風景画。左手の壁には、海底の風景と富士山の大きな絵が描かれています。女湯の方は、左手の仕切り壁には動物画が4点。正面奥に湖と山の風景画。左手の壁に富士山。そして水風呂の壁には滝の風景画。そうした多くのタイル絵がある萬歳湯は、大阪の銭湯ファンに「タイル絵美術館」と呼ばれているとか。男湯と女湯の入れ替わりはないのでどちらかの絵しか見られないのが残念ですが、お湯でのぼせない程度にじっくり鑑賞したいものです。また、浴場設備として、泡風呂、電気風呂、サウナ、水風呂も備えています。


©大阪浴場組合



©大阪浴場組合


5. 萬歳湯(まんざいゆ)


大阪府公衆浴場組合公式ホームページ

大阪府の銭湯は、すべて同一料金です。大人(中学生以上)/440円、中人(小学生)/150円、小人(0歳から幼稚園児)/60円。石鹸やタオルは持参するのが一般的ですが、手ぶらでも大丈夫。銭湯で購入したり、レンタルできるものもあります。ぜひ、気軽に立ち寄り、広い浴槽で足を伸ばして温まる心地よさを味わってみてください。

※本記事の情報は執筆時または公開時のものであり、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。

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