
「新選組」は、今から150年ほど前に活躍した警護組織。彼らの生きざまは根強い人気を誇り、アニメや漫画、小説など様々な作品で取り上げられています。今回は、新選組ゆかりの京都の名所をご紹介!
新選組とは
1860年代、日本は激動の時代を迎えていました。当時の政権「江戸幕府」と、幕府打倒を掲げる武士「志士」たちとの対立が激化。弾圧や暗殺が多発する中、数多くの英傑が現れ、新時代を切り開いていきました。
そんな動乱の最中、1863年の京都で誕生した幕府の警備隊が「新選組」です。身分を問わず武勇に優れた者たちの集まった部隊であり、様々な戦いに参加して名を馳せました。その精強さから、志士たち最大の脅威だったとも言われています。
しかし彼らの奮闘も虚しく、幕府は1867年の「大政奉還」で朝廷に政権を返上、翌年の内戦で新政府軍に大敗を喫します。その後も新選組は幕府のために戦い続けますが、主要メンバーを次々失い、やがて四散してしまいました。

新選組の魅力
新選組の魅力の一つは、その生きざまです。時流に翻弄され、逆賊の汚名を着せられてもなお自分たちの武士道を貫き、信念に殉じました。彼らの武士らしいあり方は、現代でも多くのファンを魅了してやみません。
個性豊かな隊士ぞろいなのも人気の秘密です。たとえば鬼の副長と恐れられた男「土方歳三(1835年〜1869年)」、病魔に倒れた天才「沖田総司(1844年頃~1868年)」、無敵の剣と評された「斎藤一(1844年〜1915年)」、そしてそんな隊士たちを束ねた隊長「近藤勇(1834年~1868年)」。彼ら一人一人の人柄と、互いの間に結ばれた強い絆の物語が、幅広い世代に愛され続けています。

京都にある新選組ゆかりの地
新選組の初期の屯所(隊士たちの駐在所)があった「壬生(みぶ)」エリアを中心に、京都には彼らゆかりのスポットが多数存在。中でもオススメの名所をご紹介します!
新選組発祥の地 壬生屯所旧跡 八木家
1863年、将軍警護の命を受けた「浪士組(新選組の前身)」が京都にやって来ました。その際の宿所の一つだった屋敷が「八木家」です。警護任務終了後も、近藤や土方ら13名は京都に残留。新たに治安維持などの活動をスタートさせました。これが新選組の始まりです。その後、八木家は1865年まで屯所として使用されました。
建物内部は現在、日本語ガイドツアー付きで見学可能。壁に残された刀傷などに、歴史が感じられます。
見学料:大人1,000円(抹茶、和菓子付き)、中・高生1,000円(抹茶、和菓子付き)、中・高生600円(見学のみ)

旧前川邸
八木家のすぐそばに位置する「旧前川邸」も、新選組の屯所だった建物。1863年から約2年間、隊士たちはこの屋敷で日常を過ごしました。雨戸に残された落書きなどに、当時の彼らの生活を垣間見ることができます。その一方で凄惨なエピソードも複数存在。特に志士の一人を逮捕し、蔵の中で拷問した出来事が、後で述べる「池田屋事件」の発端とも言われています。現在、建物内部は非公開ですが、土日祝日のみ玄関を解放。新選組グッズや模造刀などが販売されています。

壬生寺
「壬生寺」は、1,000体の仏像を安置した仏塔「千体仏塔」や仏教パントマイム「壬生狂言」で有名なお寺。八木家すぐ近くに位置し、新選組の訓練場として活用されていました。境内で沖田が子どもたちと遊んだり、近藤が壬生狂言を観賞したりといったエピソードも伝わっています。
現在の境内には、近藤勇の胸像や隊士たちの墓「壬生塚」などが存在。毎年7月16日は隊士らの慰霊法要の日で、有志による剣技や詩吟の披露が行われます。


角屋(すみや)・輪違屋(わちがいや)
JR丹波口駅から徒歩6分ほどの場所に広がる「島原」は古くからの花街(※)で、隊士たちもしばしば足を運んでいました。特に有名なのが、現存する揚屋(当時の大型宴会場の一種)建築「角屋」。新選組40数名の宴会が催されたこともある建物です。現在は美術館となっていて、内部を見学可能。このほか付近に位置する「輪違屋」も、新選組の活躍した当時の面影を残す貴重な建造物です。
角屋入館料:一般1,000円、中・高生800円、小学生500円
※芸妓らの歌舞音曲などとともに料理を楽しむお店が集まった町


池田屋跡
1864年、旅館「池田屋」に集まっていた志士たちを新撰組が強襲。20数名を捕縛するなど多大な成果を挙げ、その名を世に知らしめました。志士たちは天皇の拉致や幕府要人暗殺、さらには京都の町を焼き火の海にする計画を立てていたとされています。新選組の活躍がなければ、今の街並みはなかったかもしれませんね。
池田屋跡は現在、「はなの舞」という居酒屋。新選組にちなんだコースメニューや、関連アニメとのコラボキャンペーンなどを楽しめます。
西本願寺
正式名称:龍谷山本願寺(りゅうこくざんほんがんじ)
世界文化遺産「西本願寺」も新選組ゆかりのスポット。池田屋事件の翌年(1865年)、130人以上の大所帯となった新選組は、手狭になった壬生屋敷からこのお寺に屯所を移しました。主に使用された建物の一つが「太鼓楼」。寺の北東角に現存する楼閣で、外壁には隊士による刀傷が残っているとされています。また新選組消滅後も生き残った島田魁(1828年〜1900年)という隊士のエピソードも有名。彼は晩年このお寺の守衛を勤め、亡くなった仲間たちの為に念仏を欠かさなかったと伝わっています。
二条城
「二条城」は、世界文化遺産にも登録されている観光名所。かつては京都における将軍の居城であり、新選組が警備のために訪れたこともある幕府の重要施設でした。
1867年の大政奉還の舞台としても有名。またその同年、二条城での軍議の帰路、新選組一行は敵の襲撃を受けてしまいます。運の悪いことに近藤は右肩に銃弾を受け、刀をうまく振れなくなるほどの重傷を負ってしまいました。
入城料金:一般600円、中学生・高校生350円、小学生200円
二の丸御殿観覧料:一般400円、小・中・高校生無料

新選組 不動堂村屯所跡
「不動堂村屯所」は1867年に新選組が移り住んだ最後の屯所。JR京都駅の西、現在の「リーガロイヤルホテル京都」の辺りにあったと言われています。敷地の面積は約1万平方メートルを誇り、表門や物見櫓、幹部の個室部屋などの付いた立派な建造物でした。隊士たちにとっては、苦労の末やっと手に入れた夢の屋敷だったと言えるかもしれません。しかし新撰組のこの地での生活はわずか半年足らずで終わりを迎え、彼らが帰ってくることは二度とありませんでした。

いかがでしたか?京都を訪れる際には、ぜひ新選組ゆかりの名所にも足を運んで、彼らの生きた激動の時代に思いを馳せてみてくださいね。
※本記事の情報は執筆時または公開時のものであり、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。
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